初めての広告ならリスティング広告を活用した集客方法

ネットショップを開設して最初に行いたい集客は、リスティング広告で広告掲載を始めることだ。リスティング広告は、クリックに対して費用が発生するCPC課金の広告であるため、PPC(Pay Per Click)広告とも呼ばれる。開設したばかりのECサイトには、検索エンジンからのユーザー訪問はほとんど見込めない。そのような場合に、検索エンジンからショップの扱う商品を探しているユーザーを誘導するためには、検索連動型広告で自社のネットショップを宣伝する方法が有効だ。

 

YahooとGoogleで異なる広告メニュー

リスティング広告は運用型広告といわれ、掲載を実施するには広告運用が伴う。広告主は管理画面を使って広告予算や掲載する広告の内容、検索キーワードなどを管理する。それらを代行する広告代理店も存在し、多くは広告費の20%程度を手数料として広告運用を代行している。ネットショップが自社で広告運用を行う場合は、YahooとGoogleそれぞれにアカウントを開設することで掲載をスタートできる。初めて広告出稿を開始する場合には、Yahooから開始するとよいだろう。

 

Yahoo!プロモーション広告

Yahoo!プロモーション広告

トップ | Yahoo!プロモーション広告

 

Google Adwords

GoogleAdwords

Google AdWords | Google クリック課金型(PPC)オンライン広告

 

初めての広告として取り組むべき理由

最初に行う広告としてリスティング広告を勧めるには理由がある。大規模モールや、中堅ECサイト、小規模の個人運営ショップまで、集客方法としてネットショップに幅広く利用されるリスティング広告の特徴を紹介しよう。

 

理由1.小予算から始められる

リスティング広告では、1日に使用する予算の上限を設定することができる。1日あたりの予算を1,000円で広告運用を行なった場合、月の予算は掛ける30でおおよそ3万円程度の見積もりだ。クリック単価についても、入札を行う上限のクリック単価を設定できるため、小規模予算で販促を行わなければならない場合でも、やりくりしやすいといえる。

 

理由2.費用対効果が高い

検索連動型のリスティング広告は、ユーザーの検索行動に対して広告を表示する。そのため、ネットショップは自社の商品に関心があるであろうユーザーに対象を絞って広告掲載を行うことができる。広告をクリックしてネットショップに流入したユーザーは、ニーズの顕在化した顧客であるため、商品の購入に至りやすく、費用対効果を出しやすい集客手法である。

 

理由3.計測した成果を運営に活かせる

購入や会員登録などの成果(コンバージョン)を測定できるのは、インターネット広告全般に言えることだが、リスティング広告の優れている点は、コンバージョンを検索キーワードと紐付けできる点だ。CVRの高い検索キーワードという情報は、ネットショップにとって非常に価値の高い情報である。

 

広い視野でSEMに取り組む

検索エンジン経由での顧客獲得の手法としてSEM(Search Engine Marketing)は、検索結果の広告、非広告を包括する概念だ。リスティング広告で配信する広告からの流入と、SEOでの自然検索からのサイト流入は、マーケティング施策の一つであると考え、ネットショップのマーケティング担当者は、どちらか一方ではなく、両方含めて集客施策にとりいれる広い視野が求められる。

ネットショップがSEOで集客する方法

検索エンジン経由のサイト流入はネットショップにとって重要なユーザーの訪問経路だ。Yahoo、Google、Bingなどの検索エンジンからユーザーを獲得するために、SEO検索エンジン最適化)という観点からもECサイトの設計を行うべきだ。その際の基本的な考え方は、いかにその分野での専門性を高めるかということ。近年のSEOでは、対策を実施するサイトのテーマ選定とコンテンツ設計が重要視される傾向にある。

 

検索エンジンはユーザーの探している答えを返すツール

SEOを実施する前に理解しておきたいのは、検索エンジンの成り立ちだ。あなたのネットショップが顧客に向けてサービスを提供しているように、検索エンジンもまた、利用者によりよい体験を提供することを目的としてサービスを提供している。情報を探しているユーザーに、もっとも適切な情報を届けるという検索エンジンのミッションを理解すると、Eコマース事業者がSEOで実践する内容も自ずと明確になる。

 

SEOを実施する前に、自社の優位性を把握する

ネットショップがSEOを行う際の前提として、店舗が提供するサービスの価値や対象となるターゲット顧客について、店長や担当者自身がしっかりと理解していることが必須となる。逆にそれらの点をしっかりと把握しているなら、検索エンジンの対策を容易に感じるECサイトの担当者も多いだろう。

検索エンジンは答えを探しているユーザーに最適な回答を返したがっている。そのため、自店が他の競合企業と比べて優位に提供できることやサービスは、SEOを実施することで上位表示しやすい領域といえる。

 

顧客が検索するキーワードを探す

ここまで理解した上で行わなければいけないのはSEOで対策するキーワードの選定だ。ネットショップのターゲットとなるユーザーが商品や情報、あるいは抱えている問題の解決方法をインターネットで探す際に、検索エンジンの検索窓に打ち込むキーワードを想定する。キーワード抽出のヒントとなるツールGoogleが提供している。

キーワードツール

Googleトレンド

Googleキーワードプランナー

 

ここでは、より具体的にユーザーの行動を考慮するとよいだろう。PC、スマートフォンタブレットなどのデバイスによってもユーザーの検索語句は変化することが想定されるほか、検索エンジン側でも位置情報などをもとに、PCとスマホの検索結果を調整している。

 

競合サイトの存在を把握した上でSEOに取り組む

検索エンジンは保存している情報のなかから最もユーザーの検索語句に一致していると判断した順番で結果の一覧を返している。注意しなければいけないのは、ユーザーの検索キーワードとECサイトで提供するページの内容が一致しているだけでは、必ずしも上位に表示されるわけではないことだ。

Googleを例にとると、検索順位の基準となる要素は、Webサイトの内容の他に、 他のサイトからのリンクであったり、サイト自体の信頼性なども考慮するため、同程度のサービスを提供する ネットショップでも長く運営しているショップのほうが、SEO上有利だったりする。

しかしながら、新規参入の後発ネットショップにしてみれば、それらの競合サイトの状況を観察した上で参入する市場を選択できる点がチャンスになる。

 

上位表示の近道は足りないパズルのピースを用意すること

あなたにも経験があるかもしれないが、検索エンジンで何かのキーワードを検索した際に、必ずしも欲しい結果がかえってくるとは限らない。一般のユーザー目線で物足りない点や至らない箇所をカバーする情報を備えたECサイトを設計することが、SEOの取り組みとなる。

これから始める「Criteo(クリテオ)」リターゲティング広告を活用したECサイト集客方法

大規模ECサイトを中心に導入が進むCriteoは、ネットショップなどの広告主が成果をあげやすい広告配信の仕組みが特徴だ。JavaScriptのタグをサイトに設置することで、サイトを訪問したユーザーの閲覧履歴に基づいた商品単位のレコメンドバナーを、Yahoo!JAPANなど国内の主要サイトにCPC課金で表示することができる。費用対効果の高い広告を探しているECサイトのマーケティング担当者は、導入を検討してみるとよいだろう。

 

パフォーマンスに優れた広告配信の仕組み

リターゲティング広告とは、一度でもWebサイトを訪問したことがあるユーザーのみに限定して配信を行う広告手法である。ニーズの顕在化した顧客層に対してアプローチを行うため成約につながる見込みの高いユーザーをサイトに集めることができる。集客の成果は広告指標としてCVRに反映される。

Criteoはユーザーの行動履歴を分析し、独自の配信ロジックで、ユーザーの興味や関心が高い商品をパーソナライズにレコメンドする。サイト離脱後のユーザーがCriteo広告の配信先サイトを閲覧した際に、関心が高い商品のレコメンドをリアルタイムに生成する仕組みは、一度は離脱したユーザーの再訪を促し、刈り取りを行うマーケティング施策に貢献する。

 

豊富な配信先にCPC(クリック課金)で掲載できる

Criteoは広告の料金体系に、CPC課金を採用している。Yahoo!プロモーション広告や、Google Adwordなどの検索連動型広告と同様に、ユーザーのクリックに対して費用が発生するため、広告主は費用対効果を測りやすい。

一方、掲載メディアへの支払いについてはCPMの課金方式とすることで、大手Webメディアの広告在庫を確保し、DSPのなかで一歩抜きん出た存在となっている。

主な提携メディアパートナー

 出典:http://www.exchangewire.jp/

画像にあるように、Yahoo!JAPANをはじめ、毎日jp食べログ、Hatena、goo、jijicom、ECナビ、Mapionなど、ユーザーの多い大規模サイトに広告を出稿できるほか、提携ネットワークとして主要なDSPSSPとも接続している。

 

動的に商品をレコメンドするディスプレイ広告

Criteoのダイナミックレコメンドバナーでは、サイトの商品データを元に配信先サイトに表示される広告の中身が動的に自動生成される。ディスプレイ広告の一つの広告枠で複数の商品を表示するダイナミックバナーのクリエイティブは、商品点数の多いECサイトにとって親和性が高い表示形式といえるだろう。商品単位での広告配信は、従来のリターゲティング広告より精度の高い商品とユーザーのマッチングを可能にしている。

 

Criteo(クリテオ)導入時の条件

Webサイトを訪問したことのあるユーザーのみに向けて、広告配信を行うリターゲティング広告は、その仕組み上、広告出稿を行う条件として、一定以上の流入規模が求められる。Criteoを導入するためには、対象となるサイトにおいて、月間のユニークユーザー数4万以上が最低条件として提示されているため、中小規模のECサイト事業者にとって導入のハードルが高いと感じる場合もあるだろう。